昨年末、ノーベル賞のパロディである
イグノーベル賞を
明海大学歯学部の教授が受賞しました。
唾液の緩衝能についての研究で
ジュースを口にいれると
わずか数秒で中和されるというものなのです。
今までは口の中のジュースの酸が
ずっと残っていて歯を溶かし(脱灰)
それが元に戻るまでは
30分はかかるとされていました。
その為、 「歯みがきは30分経ってから行う」
という事をいう歯科医が沢山いたのです。
この教授の話ですと、通常の飲食では 「
歯の脱灰は乗り越える事はない」という事を
証明したのですね。
一番面白いのは
私のところにいる衛生士の女の子が
今から5年前に中学校の夏休みの宿題で
研究していました。
もしかしたら
イグノーベルに出していたら
「中学生で賞を取ったかも知れないね」と
笑っていました。
このように、
歯科の場合、中学生でも分かるようなことも
今まで常識だと思っていた
本当に基本的な事が “ ウソ ” だと 打ち崩されてしまうことがあります。
私どもの歯科医院では以前から
食後直後のブラッシングが大切だと
言っていたのですが、
誰が最初に言ったのか分かりませんが
“ ウソ ” が本当になっていたのです。
一時はこの話が蔓延していたときには
私達は小馬鹿にされていましたが
それを言っていた歯科の先生達は
どうコメントするのでしょうかね。
中学生の夏休みの宿題で証明されたものを
専門家である歯科医師が
単なる噂話を信じて患者さんに発信するのは
どんなものか悩んでしまいます。
やはり大切なのは教科書通りに
活字を追ってただそのまま
患者さんに説明する事じゃなく
自分達が観た歯科というのを自分達の目線で
証明していくとこが大切です。
歯科で使用されていた水銀を使った合金も
安全だと言いながら今では使用不能な
危険なものになっています。
安全なものだと言われ続けていた
歯科でも使用していたアスベストも
発がんが確認され、
使用厳禁になりました。
何でも後発で信用が出来ないものが多い
日本の医療は医師、歯科医師がしっかりと
自分の目を信じて “ ウソ ” に惑わされない
安心できる医療を
提供することが大切ですよね。
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